リーグ初優勝を狙う札幌大谷高が、札幌第一高に3-0で快勝し、雨中の開幕戦を飾った。昨年度の全国高校選手権に途中出場した2年生FW高橋颯汰が先制点を含む2得点。全国舞台を経験した背番号20が、チームを白星発進に導いた。昨年覇者の旭川実高は札幌創成高に3-0で勝利した。

最悪のコンディションでも最高の結果を出した。降り続く雨の中、前半1分、札幌大谷高のFW高橋颯が鮮やかな先制ゴールを決めた。右からのクロスにしっかりと足で合わせた。「初戦は大事なんで。サイドから流れたボールに決められてよかった」。前半30分には水しぶきがあがるゴール前で、2点目を決めた。「ピッチが悪かったですけど、いつも通りのことをやれてよかった」と納得の2得点だった。

明確な目標がある。「今回はプリンスリーグなので選手権とは違いますけど、選手権を意識してやると、体も動く」。昨年12月31日の全国高校選手権1回戦(対大手前高松、0●1)では後半に途中出場。現チームで5人いる全国経験者の1人だが「いつも通りのプレーを出せなかった」と悔しさが胸に残っている。ゴールを決められなかったことを糧に、自身を奮い立たせている。

憧れの選手はベルギー代表のFWエデン・アザール(Rマドリード)だ。「体の使い方とかドリブルがうまいので、そこを目指して意識しています」。移動中のバスの車内などでユーチューブの映像を確認、研究し、技術アップに努めている。

09年創部のチームは、2年連続の全国高校選手権出場&勝利が大目標になるが、その前にプリンスリーグ北海道の初制覇も視野に入る。13年の初参入以降、3度(15、17、18年)の3位が過去最高。開幕戦を飾って勝ち点3に田部学監督(47)は「勝ててよかったです」とほっとした表情で話した。高橋颯は「どう全国で勝つかというところをみながら練習していきたい」と、次戦に向け気を引き締めた。【山崎純一】