アルビレックス新潟は敵地で愛媛FCを2-0で破り、開幕からの不敗記録を10(8勝2分け)に伸ばした。前半12分にFW谷口海斗(25)の移籍初ゴールで先制すると、後半43分にMF本間至恩(20)がドリブル突破から追加点を挙げた。前節21日のアウェー栃木SC戦(2△2)から中2日の試合で快勝したチームは勝ち点26で首位をキープ。次節(5月1日)はホームにジェフユナイテッド市原・千葉を迎える。

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昨季のJ3得点王・谷口がようやく結果を残した。前半12分、右サイドを抜け出したMF星雄次(28)の折り返しをゴール前で待ち受けると、相手DFに体をぶつけながらヘッドで合わせ、先制点を奪った。「いいボールが来た。枠に飛んで良かった」。出場10戦目で決めたうれしい移籍後初ゴール。「チームメートから『リラックス』と言われていた。やっと取れた」。

第8節金沢戦から3戦連続スタメンの谷口は相手守備陣の背後を狙った抜け出しや、ダイナミックにクロスに飛び込むプレーを終盤まで繰り返し、両チーム最多3本のシュートを放った。「周りの選手と映像を見ながら自分の動きの特長をすり合わせた。連係は向上している」。前節栃木戦後はアルベルト監督からは「そろそろ1本欲しいな」と冗談交じりにハッパをかけられた。指揮官のリクエストにしっかり応え「続けて得点できるよう、練習から頑張りたい」と今後のゴール量産を力強く宣言した。

試合終了間際、貴重な追加点を奪ったのは前半から得意のドリブルで「違い」を生み出していた本間だった。途中出場のMF三戸舜介(18)がこの日2枚目の警告を受け、退場した直後の後半43分。DF千葉和彦(35)からのロングパスを左サイドで受けるとワントラップで相手DFをかわし、最後は角度のない位置から右足シュートを逆サイドネットに流し込み、試合を決めた。「今日はチャンスでパスを優先していたので、最後は『自分で決める』と思って打った。(退場した)三戸を楽にさせるゴールを奪えて良かった」と後輩を思いやった。

開幕から10戦不敗のチームはここまで全試合で先制点を奪い、日替わりで得点者が誕生する。11人目の得点者となった谷口は次節ホーム千葉戦に向け「次も自分たちのスタイルを貫き、得点で勝利に貢献したい」と決意を示した。【小林忠】

▽アルベルト監督「過密日程に加え、アウェー連戦だったが2試合で勝ち点4を奪えたことに満足している。三戸の退場後、守備的にならず攻撃スタイルを貫いた選手たちに成長を感じる」