ヴィッセル神戸のMF郷家友太(21)が“30秒弾”で流れを変えた。スコアレスのまま迎えた後半開始直後。日本代表MF古橋のクロスにFWドウグラスがゴール前で頭で折り返し、フリーになったMF郷家が右足で押し込み、貴重な先制点を決めた。試合が膠着(こうちゃく)していた中での得点。相手の集中力を揺るがした場面だった。

その6分後には相手のオウンゴールを誘い、思わぬ形で追加点。チームは逃げ切り、連敗を阻止した。郷家は「ドウグラスが見えたので体の向きを変えてゴールを狙った。厳しい試合だったが、この試合を勝てたのは大きい」とほっとした表情だった。三浦監督も「本当にいい試合を出来た。選手たちは厳しい試合をよく戦った」とねぎらった。

主将MFイニエスタはベンチ外。22日浦和戦で今季初のフル出場したばかりだった。中3日の過密日程。イニエスタのベンチ外の意図を、同監督は「彼の疲労を考慮した」と明かした。

主将不在の敵地で、4試合ぶりの勝利。次節はホームの鳥栖戦(30日)。上位進出へ、白星を重ねていく。【三宅ひとみ】