J2ジュビロ磐田は2-2で山口と引き分けた。2度リードされる展開から追いつき、辛くも勝ち点1を獲得した。しかし、守備は前々節の新潟戦から2試合連続で2失点。守備にほころびが生じ始めている。

山口戦は同じような形で2失点した。前半12分、自陣右サイドを突破され、クロスから先制点を献上。後半35分は自陣左サイドの裏にスルーパスを通され、ゴールを許した。2失点とも手薄になっていた3バックの背後を突かれた。

DF山本義道(25)は「中盤の選手とマークをはっきりさせようという話はしていた。防げた失点だった」。ポジショニングと、味方とのマークの受け渡しがスムーズにいかなかったことで失点につながった。

チームは一時、J2タイ記録の7試合連続無失点を記録した。3バックはDF大井健太郎(37)とDF伊藤洋輝(22)とDF森岡陸(22)の3人で固定されていたが、直近2試合はけが人などでメンバーが変わっている。大井は新潟戦を欠場。伊藤はブンデスリーガ1部のシュツットガルトへ移籍し、森岡はケガで山口戦を欠場した。

山本義は「僕が入った新潟戦から失点しているので責任を感じている」と話したが、代わって入った選手だけを責められない。メンバーが変わることでバランスが崩れ、わずかな「ズレ」が生じることも少なくない。それでも、鈴木政一監督(66)も「意識をもってやれば(失点は)防げる。修正し、改善してやっていきたい」と前を向いた。

次戦は5連勝中と勢いに乗る山形をホームに迎える。リーグ中断前の最後の試合。誰が出てても安定した戦いができる「チーム力」を証明してほしい。【神谷亮磨】

▽得点経過 前半12分(山口)島屋八徳 前半22分(磐田)山本義道 後半35分(山口)川井歩 後半40分(磐田)ファビアン・ゴンザレス