スコットランド1部の名門セルティックへ完全移籍する神戸FW古橋亨梧(26)が、Jリーグ最後の一戦で惜別ゴールを決めた。アウェーC大阪戦の前半30分、4試合連続となる先制の今季15点目を右足で決めた。試合は1-1で引き分けて神戸の連勝は3でストップも、日本代表FWは最高の置き土産を残して近日中に渡欧する。

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日本人屈指の決定力を最後まで示した。前半30分、古橋がDF酒井とのワンツーから右足で決めた。「ゴールよりはチームが勝つことが一番と思っていて、その中でゴールを決められた。最後に失点してしまい、すごく悔しいが、個人的には悔いがない」。4試合連続ゴール(4戦6発)は、今季21試合で得点ランク首位を守る15点目。J1通算95試合42得点の数字でJリーグを卒業する。

前日16日にセルティックへの完全移籍(クラブ間合意)が発表された。今月に突然届いた名門からのオファー。バルセロナ移籍が究極の目標だった26歳は「どこにいても僕は僕のプレーをすれば、周囲が納得してくれる。常に結果を求めて貪欲にやっていきたい」と、その第1歩としてスコットランド行きを決意した。

18年途中から在籍する神戸では山口、イニエスタら天才MFからの緩急自在の縦パスに鍛えられた。最終ラインへの飛びだしは、もはや芸術の域。「(古橋には)これからの成功を祈っていると伝えた」と三浦監督。けがのイニエスタとは最後の共演はできなかったが、英国でさらに進化を遂げ、22年W杯カタール大会出場を目指す。【横田和幸】

◆古橋亨梧(ふるはし・きょうご) 1995年(平7)1月20日、奈良・生駒市生まれ。大阪・興国高-中大。17年に当時J2岐阜入団。18年8月に神戸移籍し、19~21年まで3年連続2桁得点中。19年11月ベネズエラ戦で日本代表デビューし、国際Aマッチ通算6試合3得点。170センチ、63キロ。