J1リーグ戦で現在、11戦未勝利が続くセレッソ大阪は従来の4バックではなく、3バックで臨んで完封勝利を飾った。これで優勝を飾った17年度以来、4大会ぶりのベスト8入り。

未勝利の11戦のうち、無失点はわずか1試合。鳥栖対策を含めて守備を修正するため、この日はDFチアゴを中央に、瀬古と西尾を左右のセンターバックに配置。左右のウイングに置いたDF小池とMF喜田が最終ラインに下がって、事実上は5バックのような守備重視の形で鳥栖の攻撃を何とか封じ込めた。

今季J1で1試合しか出場のない喜田は、先発に抜てきされて右サイドで発奮。「悪い流れの中で勝ててよかった。(3バックは)守備としてはタフで、みんなが走りきった上での無失点は大きかった。もう1点取れれば、最高の形だった」と振り返った。

J1でここまで10試合フル出場が続いた日本代表MF坂元を、疲労度を考えてこの日はベンチ外にするなど、中2日が続く強行日程の中で人選にも苦慮した。

15日のアビスパ福岡とのJ1戦から、先発4人を入れ替えたレビークルピ監督は「しっかりと守備の安定を図り、相手にボールを握られても奪い返し、その意図をくんでゴールをしっかり決めてくれた。(J1では)勝利がつかめない中で、意地を見せてくれた選手をたたえたい」と評価。総力戦で本拠地のサポーターの期待に応えた。