Jリーグの村井満チェアマン(62)は7日、実行委員会後のメディアブリーフィングに出席し、サガン鳥栖と東京ヴェルディに関するパワハラ疑惑を受けたリーグの姿勢について、「適正に対応している、最善を尽くして我々は対応していると思っています」と話した。

両クラブをめぐっては、8月末、指揮官によるパワハラ疑惑が報じられた。東京Vはクラブ内にコンプライアンス委員会を立ち上げて調査をしており、リーグは報告書を待っている状況。鳥栖に関しては、一部報道にあった通り、リーグに通報があったという。

担当者は、東京Vについて「報告書が届いた後に分析、評価をして、我々が取るべきスタンスを決定したい」。鳥栖については「リーグが調査をするのか、しないのか含めて、毎日検討している」と話した。

ただ、あくまでJリーグはクラブの“自浄能力”による問題解決を求めている。村井チェアマンは「こうしたものは、初動対応含めて『防止、起きた場合の事実確認、再発防止』の循環をクラブが自立的に行わないと、人ごとでは収まらない。前提は自浄作用、自立的な課題解決をクラブに要請している」と話した。

一方で「人の感情が差配するので、クラブの判断が正確に事象をとらえることが難しいこともある。情報が入った瞬間から、クラブへの事実確認を続けている。客観的な対応が必要と判断したときに、我々が弁護士とともに動く」と、必要に応じてリーグとしても対応したい姿勢を示した。

いずれも対応が遅いとする見方もあるが、村井チェアマンは「ステップを踏んで、とりうる最善の動きをしている。急ぐがあまり事実確認を曖昧にして判断するのが危険」と説明した。