今夏にJ1のFC東京に完全移籍した日本代表DF長友佑都(35)が、このほどスポーツ紙の合同インタビューに応じた。古巣でのデビュー戦となった18日のホーム横浜FC戦は4-0で快勝。チームに勢いをもたらした。約11年間にわたる海外生活から、東京で思い描く未来、自身の目標である22年W杯カタール大会を目指す日本代表にいたるまで、35歳が燃え盛る野心を全開にして語った。

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-味スタでの復帰戦を終えたが

長友 勝って初めて、戻ってきたなと、心の底から実感ができた。ピッチに足を踏み入れた瞬間に、11年前の自分の、味スタでのいい思いも悔しい思いも走馬灯のようによみがえった。ひとつ言えるのは、あのときも成り上がろうという野心があったが、今はそれ以上だなと。このチームを常勝軍団にしたいという思いは当時よりも強いと再確認できたことがうれしかった。

-野心とは

長友 まずは自分がパフォーマンスで圧倒的なものを見せて、このチームを優勝に導くという確固たる思い。あとは、それが僕が目指すW杯につながっていくという、その2つの道。それが大きな野心につながっている。

-FW大迫勇也、DF酒井宏樹ら他の代表主力組も国内復帰した

長友 まずは東京で圧倒的なプレーをしたい。首都クラブが盛り上がることでJリーグ全体も盛り上がると思う。あとは発信が大事。ただプレーをするだけでなく、それを言葉としてどう伝えるか、パフォーマンスとしてどう伝えるか。「Jリーグにはこういう選手がいるから面白い」というのを発信していきたい。

-大迫とか酒井とJリーグについて話などはしたか

長友 もっと盛り上げてファンを増やしたい。メディアでもJリーグがスポーツの中で取り上げられるような発信やパフォーマンスをしないと。代表でプレーをしていて、自分が言うのは変だが影響力を持つ人が中心になってJリーグを盛り上げて、ファンを増やすことをやっていきたい

-タイトルをとるクラブとは

長友 まず、タイトルをとるクラブには熱量がある。圧倒的に。それは中にいる選手から1番感じる。このクラブにもその熱量や勝者のメンタリティーを植えつけたい。1人でできることは限られるけど、1人でも多くの選手たちが感じてもらって熱を高めてもらうことで、勝利する確率も確実に高くなる。戦術や技術、能力は必要だが、まず勝ちたい気持ちはベースとして高いところにないと、本当の成功や勝利はつかめないと思っている。

-東京にほしいのは熱量か

長友 そう感じた。(12日の)柏戦も見たけど、正直ぬるいなと感じた。勝つチームの雰囲気ではないと。僕がパフォーマンスを出すことはもちろんだが、自分がやりたいことは熱を伝えること。

-変わらないハングリー精神の源はなにか

長友 どこからなんですかね。11年前よりも飢えている。やっぱり、このクラブでJリーグで優勝したい。頂点に立ちたい。その思いと、W杯への思い。

-東京が変わるかもしれない

長友 自分の姿勢や言葉で、思いや熱さを伝えたい。人は慣れてしまうので、ぬるい環境に。ひとつ熱いものが入ることで、このままじゃだめだと、意識や情熱も含めて、僕は感じてもらいたい。そのためには自分が熱量もってないと。「長友やばいな」と思われるくらい。

-東京はずっと勝負弱いと言われているが、変えられるか

長友 思っているからここにいる。