J1清水エスパルスの平岡宏章監督(52)は敗戦にも悲観しなかった。宿敵ジュビロ磐田との一戦が今季初の対外試合。試合後は「チャンスもあったので結果は残念」と本音を漏らした一方で、「初めてにしては思った以上に選手は動けていた」と及第点を与えた。

新戦力も持ち味を発揮した。柏レイソルから加入したMF神谷優太(24)はセットプレーのキッカーとして精度の高いキックを披露。右サイドバックで出場したDF岸本武流(たける、24)も積極的な攻撃参加を見せた。指揮官は「それぞれが良さを出してくれたと思う」。試合のテーマに掲げた連動した守備も随所で見られ、効果的なカウンターからゴールに迫った。

1月にはチーム内で新型コロナウイルスに感染した選手が数人いたことでキャンプ前に予定していた実戦2試合は中止となった。チームは遅れを取り戻すべく、急ピッチで調整を進めている。同キャンプでは4日に練習試合を行う予定。平岡監督は「二段階ギアを上げていかなければいけない。しっかりコミュニケーションを取りながらやっていく」と前を向いた。