鹿島アントラーズの岩政大樹コーチ(40)が18日、19日のガンバ大阪との開幕戦を前にオンライン取材に応じ、監督代行として指揮をする5試合で5連勝することを目標に掲げた。

今季から指揮を執るスイス人のバイラー監督が、政府による新型コロナウイルスの防疫対策などもあり、まだ入国ができていない。3月には緩和されるとみられるが、当面、岩政コーチが監督代行として指揮を執る。

岩政コーチは「おそらく、この5試合は僕が任されることになる」とし「最初は5戦負けなしで引き継ぎたいと思ったが、(2月13日のプレシーズンマッチで)水戸に負けてから心境が変わって5連勝で監督に引き継ぐことを目標にしていきたい」と決意を述べた。

水戸ホーリーホック戦は勝敗より、各選手が迷い無くプレーできているかに焦点を当てていた。だが、敗戦の翌日のオフに、選手時代に負けた後の休みの日を思い出し、悔しさがふつふつとわいてきたという。

「オフの日の心境の揺れ動きから、勝ちたいという感情が出てきて。それを選手たちに正直に伝えた」と明かした。常勝鹿島を知るOBは、コーチになっても勝利へのこだわりは変わっていないようだ。

バイラー監督は、選手選考などを現場に一任している。岩政コーチも「言い方は難しいが、現場を預かるのは僕。監督も現場主義で、そこは僕に非常に似ている印象。そういう面で現場でしか判断できないのは現場で決めろとおっしゃっていただいている。監督に責任を僕がおしつけることは一切無い。すべて僕という言い方で問題ない」と説明する。

キャンプやプレシーズンマッチで指揮はしたが、公式戦となると「プレッシャーはまるで違う」と明かし「楽しみながらも苦しんでいるという日々」と表現する。

鹿島は開幕戦は16年を最後に勝っていない。16年は今季と同じパナスタ(吹田スタジアム)でのG大阪戦だった。チームの完成度を問われると「勝ったら100%、負けたら0%」と岩政コーチらしい答えを口にした。常勝軍団復活へ、まずは最初の公式戦で白星をつかみに行く。

【岩田千代巳】