J1清水エスパルスがしたたかに開幕白星を目指す。19日の北海道コンサドーレ札幌との開幕戦(アイスタ、午後2時)に備え、18日は静岡市内で約1時間半の非公開練習を行った。最終調整では、セットプレーなどの連係面を確認したようだ。選手を代表して取材に応じたGK権田修一主将(32)は、威勢のいい意気込みは封印。「今年のエスパルスがどう戦っていくかを示すことが大事」と繰り返し強調した。

チームが目指すのは、2年連続での白星発進。今季の躍進を期待するサポーターの前で、ベストを尽くす姿勢は変わらない。ただ、ピッチでは冷静に相手を分析し、弱点を突きながら試合を優位に進めていく。平岡宏章監督(52)も「札幌は前からマンツーマン気味でプレスをかけてくる。その隙を狙っていきたい」。開幕特有の高揚感を胸に秘め、チームを指揮していくつもりだ。

昨季開幕戦は、鹿島に3-1で逆転勝ち。だが、波に乗り切れず、苦いシーズンを送り、14位で終えた。その経験を今季に生かす。権田は「結果は約束できないけれど、勝つ確率を1%でも上げられるようにみんなで全力を尽くす」と誓った。プレーは熱く、頭は冷静に-。終了の笛が鳴るまで全力で走り続ける。【神谷亮磨】