日本サッカー協会(JFA)は10日、パワハラ問題があったJ1サガン鳥栖の金明輝元監督(40)について、同監督が持つ指導者ライセンスをS級からA級に降級することを決定した。さらに日本協会が指定する研修と社会奉仕活動への参加も課した。

S級ライセンスがなければ、これでJリーグのクラブで監督をすることはできない。日本協会によると、S級からA級への降級は初めて。反町康治技術委員長は同日、「有形力の行使の回数が多いこと、対象が未成年者にも及んでいること」を主な決定の背景として説明した。

金元監督は鳥栖U-18の監督を務めていた16年~18年から、暴力行為や暴言によるパワハラを繰り返していた。トップチームを率いるようになってからも同様の行為は続いていた。一連の行為について、昨年12月30日にJリーグがパワハラ認定したことを発表。指導者ライセンスの扱いについては日本協会に委ねられていた。

今後S級ライセンスを再度取得することは可能。研修や社会奉仕活動を終えてからとなるため、制度上、再取得には約2年はかかる見込み。