アルビレックス新潟は19歳コンビが「結果でコミット」し、横浜FCとの上位対決を3-0で制した。試合開始早々の30秒。右MF三戸舜介がクラブの日本人最速ゴールで先制すると、前半6分には左MF小見洋太がプロ初ゴールで続いた。今季初の先発出場の小見は2-0の後半5分にも相手のミスにつけ込み、ダメ押し点を挙げた。新潟はホーム8連勝で勝ち点を32に伸ばし、得失点差で横浜FCと入れ替わり、2位に浮上した。次節25日はアウェーで水戸と対戦する。

小見と三戸の高卒2年目コンビが結果で起用に応えた。今季初先発の小見は1-0の前半6分、流れるようなパスワークに加わりながらゴール前に進入すると、三戸のラストパスを受け、迷わず右足を一閃(いっせん)。うれしいプロ初ゴールは貴重な追加点となった。後半5分には激しい守備で相手DFからボールを奪い取り、GKをかわしてこの日2点目をゲット。「シーズン前から試合に出れば結果を残せる自信はあった」と胸を張った。

この日は小見の父聡さん(55)が埼玉の実家から駆けつけていた。「水曜日あたりに、メンバー入りしそうだと(家族に)連絡した。父は自分のことが心配で寝付けない日もあるみたい(笑い)。ゴールで親孝行になったかな」と頭をかいた。囲み取材では終始、試合球を抱えたまま報道陣の質問に答えた。「1点目なのか、2点目なのか。いつ使われていたボールか分からないが、チームの全員にサインをもらって部屋に飾ります」と笑った。

チームを勢いづけたのは三戸だった。試合開始わずか30秒、小見のシュートのこぼれ球に反応し、今季2得点目となる先制弾を決めた。その5分後には、お返しとばかりに小見の追加点をお膳立て。「小見が中に入ってくることは練習の動きから分かっていた。イメージ通り」。1得点1アシストの活躍を見せ、「(小見と)勢いをつけようとお互い思っていた。90分通して(自分の)プレーには納得していないが、結果が出て良かった」。

19歳コンビが躍動した新潟は勝ち点32で並んだ横浜FCを得失点差で逆転し、入れ替わりで2位に順位を上げた。次節は中3日で水戸戦。小見は「うちはポジション争いが激しい。限られたチャンスで結果を出せるよう練習からアピールしたい」。浮かれる気持ちは一切、なかった。【小林忠】

○…MF星(ボランチで2戦連続で先発出場)「ヤン(MF高)が気を使ってくれ、自由にやらせてくれた。2点目を奪ってからの試合運びに課題を感じたので、そこは修正したい」