セレッソ大阪が重なるアクシデントを乗り越え、3連勝を飾った。5月下旬以降は7勝3分け1敗と驚異的な成績で、4位から3位に浮上した。神懸かり的な快進撃が続く。

嫌な流れだった。前半途中、MF原川が相手の激しい当たりを受けて左肩を負傷。担架で運び出され、同17分、温存していたMF奥埜への交代を余儀なくされた。

その直後だ。前半22分、敵陣でのMF中原らのハイプレスから相手のミスを誘い、FWタガートが今季4点目となる先制ゴール。同31分、MF鈴木が通算47試合目でJ1初ゴールとなる追加点を挙げた。6試合連続の複数得点試合だ。

3日に小菊監督が新型コロナの陽性判定を受け、同日のルヴァン杯川崎フロンターレ戦(1-1の引き分け)に続き、この日もベンチ外。代行指揮の高橋コーチや選手らが、療養中の指揮官へ、最高の白星を贈ったことになる。

小菊監督は7月下旬、C大阪の指導体制について語っていた。

「コーチングスタッフで誰がコロナで離脱するか分からない。監督、コーチ、トレーナー、マネジャーらが普段、どんな仕事をしているか、互いに把握し合っているんです。情報を共有し、もしもの時に備えています」

今季から現場復帰したばかりの高橋コーチは、指揮経験もなかったが“小菊セレッソ”の真骨頂、攻撃的なサッカーを継承し、2点をリードしたこの日後半もホームで攻めて、攻めて、攻めた。同42分、この日が25歳の誕生日だったFW加藤がダメ押しの今季5点目を頭で挙げた。

これでC大阪は5月下旬以降、全公式戦17試合でも12勝4分け1敗。ルヴァン杯と天皇杯でもベスト8に進出しており、小菊監督が来週にも現場復帰を果たすC大阪は、さらにパワーアップしそうだ。