セレッソ大阪への来季入団が内定している神村学園(鹿児島)3年のMF大迫塁(17)が、5カ月後に訪れるプロ生活の舞台・大阪で胸中を語った。8月13~15日、神村学園のメンバーとして大阪に遠征し、静岡学園など全国の強豪校との試合で汗を流した。

U-17日本代表候補にもなった大迫は、世代屈指のゲームメーカーの呼び声が高い。得意の左足から繰り出す、パスやFKは正確無比だ。7月の徳島での全国インターハイは、初戦の2回戦で履正社(大阪)に0-2で敗れ、今回は心機一転の大阪遠征だった。

「インターハイでは、チーム全体の守備の強度を上げないといけないことが分かった。そもそも神村学園は攻撃的なチームだし、点を取らないといけない。課題が見つかりました」

高校3年に進級する直前の今年2月、オファーを受けた複数のJ1クラブの中から、C大阪へ入団することを決めた。昨年8月の夏休みに練習参加し、決断したという。

「練習に参加し、小菊監督から評価していただきました。全員が粘り強く戦い、チームのためにプレーしているところが好きで、C大阪を選んだ。全員がハッピーというイメージ。奥埜選手、原川選手ら質の高い選手が多く、DAZNで試合は常にチェックし、勉強させてもらっています」

大阪という土地には、縁があったのか。

「全然なくて。ただ大阪は好きで、お笑いが好き。実は自分が応援したお笑いコンビが、M-1グランプリで優勝するジンクスがあるんです。中学の時、マヂカルラブリーが好きで、僕がそのネタをみんなの前で披露していました。そうしたら2年後に優勝。錦鯉は結成4年目の15年から応援していた。それで21年に優勝したんです」

大迫が好きになったものが優勝できるというジンクスがあるとすれば、C大阪も近く優勝することになる。“優勝の使者”という強運の持ち主かもしれない。本人は「本当ですね、そうなればうれしいです」と笑う。

今後は自身3大会連続の全国高校選手権出場を目指し、鹿児島大会が控える。5カ月後の来年1月中旬には、C大阪でのプロ生活がスタートする。既にプロ意識をにじませ、決意を口にした。

「選手権が終われば、すぐにC大阪へ合流し、ボランチ、トップ下で、スタメンを取るつもりで1年目から頑張ります。プロになる以上、他の選手に負けるわけにはいきません」

◆大迫塁(おおさこ・るい)2004年(平16)10月13日、鹿児島県生まれ。神村学園中から神村学園へ進学し、1年から主力で全国高校選手権に出場。得点に直結するスルーパスが武器のレフティーで、U-17日本代表候補や日本高校選抜入り。177センチ、69キロ。