元日本代表FWで昨季限りで引退した大久保嘉人氏(40)が、恩師を訪ねた。

3日、テレビ朝日系「朝だ! 生です旅サラダ」(土曜午前8時)に生出演。

長崎・国見高校2年時、初めてU-18(18歳以下)日本代表入りした際の監督である西村昭宏氏(64=現JFL・高知ユナイテッドGM)と高知で再会した。

大久保氏は「めちゃくちゃ怒るんですよ。怖くて」と振り返りつつ「あそこで代表に選んでくれなかったら(今の自分は)なかった」と感謝する。

01年のプロ入り後もセレッソ大阪で監督、GMとして大久保氏と深く関わってきた西村氏も「嘉人がたくさんのゴールと、たくさんのイエローをもらって、大活躍してくれた」としみじみと語った。

20年以上の時を経て「何で俺を(代表に)選んだんですか」と尋ねる。すると西村氏は「(九州大会で)すごいミドルシュートを決めた。普通、あそこから打とうと思わんよ」と明かした。

小学生まで北九州で過ごし、中学から親元を離れて長崎の国見中学にサッカー留学をする。当時、両親から言われていたことがあったという。

「(プロになれる)1%の可能性があるのなら、国見に行きなさい。(サッカーが)辞めたい時、親元に帰りたくなった時、1%を信じていました」

その「1%の可能性」を見いだし、プロへと導いてくれたのが西村氏だった。後には香川真司(現シントトロイデン)らも発掘し、C大阪入りさせている。

ユニホームを脱いだ教え子へ、西村氏は「ゴールの極意を、日本の子どもたちに伝えなアカンで」と指導者としても期待した。