アビスパ福岡FW金森健志(28)が、初タイトル奪取を誓った。

18日、クラブ初4強のルヴァン杯準決勝第1戦のサンフレッチェ広島戦(ベススタ)へオンライン対応。熾烈(しれつ)な残留争いの最中で迎えるリーグ3位相手に「ルヴァン杯を捨てているわけではない。みんなで勝ち進んできたベスト4なので、ここまで来たらタイトルを取りたい。まずは最初にホームなので、先に勝ちを取れればいい」と気合を込めた。

広島については「今、一番勢いがあるチーム。チームとして成熟されてて、粘り強い戦いをして来る」と警戒する相手だが、負ける気はない。「広島の勢いに負けないぐらい、いいサッカーができればいいなと思う」と意気込んだ。

難敵だが、強気の理由がある。崖っぷちのJ2自動降格圏17位で迎えた前日17日清水エスパルス戦。前回対戦で1-3と完敗した相手に、強みのセットプレーから2得点を奪うなど、3-2の今季初逆転勝ちでリベンジした。

降格危機への警戒意識の高さに加え、7月下旬からの新型コロナウイルスによる集団感染からのコンディションの復調にともない、持ち味の堅守速攻が復活。精度向上で、9戦ぶりの勝利につながったことは大きい。

また、ボランチのMF中村駿(28)が、コンディション不良から8戦ぶりに清水戦で先発復帰して、中盤の安定感が増したことなども好材料。シーズンも終盤。コロナ禍で、いまだ長谷部茂利監督(51)が「全員100パーセント戻っていない」というチームコンディションではある。

だが、しびれる局面が続く中で、金森が「いい時のアビスパが戻ってきた」と感じている攻守のアグレッシブさが戻ってきつつあることはプラスだろう。

リーグ戦で8試合連続先制点献上中の守備の課題も修正して、中3日の広島戦で完封での先勝を狙う。【菊川光一】