アビスパ福岡の長谷部茂利監督(51)が、これまで同様、堅守速攻からの北海道コンサドーレ札幌撃破を誓った。

4日、福岡市内で一部報道陣の非公開練習を行い、J2との入れ替え戦に回る16位で迎える敵地での8日札幌戦について対応した。

残り3戦で、J2自動降格圏17位ガンバ大阪とも勝ち点1差で迎える大一番へ「失点しないところは、これまで同様フォーカスする。(攻撃は)チャンスがないわけではないので、チャンスが巡ってきた選手に決めてもらいたい」。「攻撃に関してはいろんな選手が躍動している」という攻撃的な相手に対して、まずは、ここまで9試合連続で先制点を許している課題の守備から立て直す。

だが、修正は容易ではない。前線のハイプレスを武器に、全員守備からボールを奪ってからの速攻は、今季当初からブレずに続けてきたチームスタイルだ。

だが、ここに来て、プレスがはまらず、逆に裏のスペースを突かれることも増えた。好守備から攻撃への連動は福岡の生命線だが、長谷部監督は「カットボールのところで、そこがままならないと、またすぐ守備をしないといけないし、陣形も整わず失点につながることもある。分かっているが、なかなかそこを克服できていない」と課題を抱えたままでいる。

さらに、前節の1日ヴィッセル神戸戦は「こういう場面はなかった」と、相手GKからのロングフィードでスキを突かれて、クロスから失点を喫した。課題は山積みだ。

そんな中で、札幌からどう勝ち点をもぎ取るか。「自分たちのやりたいこと、相手にやらせないことを計算して、何が有益か考えたい」と試行錯誤を続けている。ただ「自分たちの軸はブラしたくない」といい、秘策にも走らない構え。残りの準備期間で、堅守速攻の精度向上に活路を見いだす。