仙台大がジャイアントキリングで14年以来8年ぶりの8強入りを決めた。今季の関東1部王者で優勝候補筆頭の明大を延長戦の末に2-1で破った。同点の延長後半ロスタイム5分、途中出場のFW波田祥太(3年)が、CKの流れからヘディングで2試合連続の決勝弾。98年以来24年ぶりの準決勝進出を目指し、17日の準々決勝では再び関東代表の国士舘大と対戦する。

仙台大のラストワンプレーで“ジャイキリ弾”が生まれた。PK戦突入目前で迎えた1-1の延長後半ロスタイム5分、MF冨久田和真(4年)の右CKにDF山内琳太郎(2年)が頭で合わせ、そのこぼれ球をFW波田がヘディングでゴールネットを揺らす。「あの点は気持ちで押し込んだというのが強いです」。1回戦の九産大戦に続き2試合連続となる途中出場からの決勝点に「持ってますね」。得点後は両手を広げて、ゴール裏の応援席へ駆け寄り歓喜。1点リードし、明大がキックオフした瞬間に試合終了の笛が鳴った。

絶対に負けられない戦いだった。浦和ユース出身で地方大学に進んだ波田にとってエリートコースを意味する関東1部勢は「絶対に負けたくない」相手。前半31分、先制ゴールを決めた横浜FCユース出身のFW佐々木翔(つばさ、3年)、2得点の起点になった三菱養和ユース(東京)出身の冨久田ら関東ゆかりの選手同士で、王者明大に勝てば「関東1位だね」と盛り上がっていたという。シュート数は仙台大の5本に対し相手は16本。大半の時間が劣勢だったが、しのいでしのいで少ないチャンスをものにした。

波田はワールドカップ(W杯)カタール大会でドイツ、スペインの世界一経験国にジャイアントキリングを果たした日本代表から大きな刺激を受けたという。「最後まで諦めちゃいけないという姿を見て、自分も頑張らなくては」と明大撃破の主役になった。次戦は24年ぶりの4強入りをかけて国士舘大と対戦する。「点を決めてチームを勝たせられるように、4年生ともっとサッカーがしたいので、4年生のために、チームのためにやっていきたいです」。仙台大の快進撃はまだまだ序章だ。【山田愛斗】