聖和学園(宮城)は大分に2-0で快勝。FW桃原(とうばる)泰河(3年)が先制ゴール、DF雫駿介(3年)は2アシストの活躍で、出場5大会連続の初戦突破に導いた。

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6大会ぶりに帰ってきた選手権。聖和学園がセットプレーから得点を積み上げ、初戦の強さを見せた。前半を0-0で折り返した後半8分。左サイドのフリーキック(FK)からレフティーの雫がゴール中央にハイボールを供給。ヘディングで先制ゴールを奪った桃原は、一目散に応援席に向かい、右拳を高く上げた。「自分はブロックに入っていたけど、振り向いたらボールが来たので、合わせるだけでした」と感謝した。

桃原の一撃で雰囲気が変わった。同12分、右サイドのFKで雫がゴールに向かうボールを蹴り上げ、MF榁木良雅(3年)が頭でずらして追加点。リードを広げた以降も勢いは衰えず、身上とする「ドリブルサッカー」で3点目を狙い続けた。加見成司監督(50)は「あまり期待していないセットプレーで点が入って助かった。彼(雫)のキックはうちの武器。そういう意味では、そこから点が取れて良かった」と、1勝に安堵(あんど)した。

03年創部から節目の20年目となる選手権。31日の2回戦は前回大会8強の東山(京都)と激突。ドリブルやパス練習が多い中、自主練習でキックの精度を高め、存在感を見せた雫は「自分のキックという持ち味を生かして、チームが優勝できたらそれがいい」と冷静だ。本年度の高円宮杯U-18プリンスリーグ東北で得点王に輝いた桃原は「聖和らしく戦って勝ちます」。17年の過去最高に並ぶ3回戦進出を果たし、新年も聖和のサッカーを全国に見せつける。

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