元日本代表MF橋本英郎（43）が19日、現役引退を表明し、指導者の道に進むことを明かした。古巣G大阪の本拠地パナスタで会見。涙はなく「ボロボロになるまでできた。J（リーグ）で優勝させられる監督になりたい」と語った。下部組織からG大阪で育ち、98年に半年契約の月給10万円、練習生としてトップチームに昇格。会見には当時の「31番」のユニホームが飾られた。

「プロになれるかどうか分からない選手だった」。そこからG大阪の黄金期を支え05年のリーグ初優勝、08年のACL制覇に貢献。07年にはオシム監督率いる日本代表入りした。J1からJ3、JFLと全てのカテゴリーでプレーし、昨季は関西1部おこしやす京都に選手兼ヘッドコーチとして在籍。過去には西野、オシム、岡田ら名監督から指導を受けた。「どのカテゴリーでも通用する監督はなかなかいない。だからこそ日本一の指導者に挑戦したい」。頭脳派と呼ばれたMFは、新たな人生を歩む。

◆橋本英郎（はしもと・ひでお）1979年（昭54）5月21日、大阪市生まれ。文武両道を貫き進学校の天王寺高から一般入試で大阪市大（現大阪公立大）へ。G大阪ユースで稲本、新井場らと同学年。98～11年G大阪に所属。神戸、C大阪、長野、東京V、今治、おこしやす京都と渡り歩いた。実兄はXリーグ（アメフト）アサヒ飲料の元選手。173センチ、68キロ。