ガンバ大阪は31日、本拠地パナスタで会見を開き、30日付でユース監督の職を解任した森下仁志氏(50)について、選手らへの適正範囲を超えた指導で「パワハラに該当する」と見解を示した。

問題の発覚は2月末、一部の選手から「指導の適正範囲を超えた不適切な言動が見受けられる」と情報提供があり、3月24日に事実関係を認定し、30日に発表していた。

会見には下部組織の責任者、和田昌裕取締役(58)と松波正信アカデミーダイレクター(48)が出席。松波氏は「威圧的な叱責(しっせき)、侮辱的な発言があった」と説明。対象は複数の選手とスタッフに対してで、監督に就任した21年以降、複数回あったという。和田氏は「必要な範囲を超えており、パワハラに該当する」と結論付けた。

クラブは今回の聞き取り調査で、初めてパワハラを把握したといい、松波氏は「モニタリング(監視)不足」と頭を下げた。G大阪などでMFで活躍した森下氏は、今回の過ちについて「プロとして活躍するために、厳しさを求めた」と説明しているという。本人の更生のためにも、クラブには当面在籍。クラブも再発防止に全力を挙げる。

◆森下仁志(もりした・ひとし)1972年(昭47)9月21日、和歌山県生まれ。帝京、順大を経てG大阪、札幌、磐田でプレー。指導者では磐田、京都、鳥栖、群馬で監督を歴任し、J1通算23勝23分け32敗。