川崎フロンターレFW小林悠(35)が1日、自身の焼き肉店「焼肉悠苑」をオープンした。場所はホーム等々力の最寄り駅でもある、川崎市の武蔵小杉駅の北口。同市内の向ケ丘“遊園”駅ではないようだ。武蔵小杉駅から徒歩0分の好立地。飲食店が多くひしめく中、エースが勝負をかけた。営業時間は、午前11時~午後12時まで。年中無休で、自身が初代店主を務める。チームはアウェーでリーグ戦第6節・コンサドーレ札幌戦(札幌ドーム)を控えるが、関係者によれば小林は開店準備で大忙しだという。

「焼肉悠苑」では、妥協を許さない。使用する肉は、A5ランクのものを用意した。タレも吟味に吟味を重ねた。小林店主の責任ブレンド、エバラ黄金の味「川崎フロンたれ」。フルーツベースで、香味野菜のうまみが肉を引き立たせる。店で提供するタレはこの「川崎フロンたれ」のみと、逃げも隠れもしない。1日はオープン記念日ということもあり、「川崎フロンたれ」が、かけ放題の大盤振る舞い。アウェー札幌へ行けなかったファンも、小林店主の笑顔と、極上の肉、「川崎フロンたれ」でフォローする。

と………。冗談はここまで。まさか“札幌キラー”小林が、厨房(ちゅうぼう)にいるわけもない。17年以降の札幌戦で、公式戦12試合15得点をマークする男は開店準備ではなく、得点準備で大忙しのよう。これは、またまた、川崎Fらしいエープリルフール企画だった。クラブのユニホームの左袖には今季から「エバラ焼肉のタレ」でおなじみの、エバラのロゴが入った。対戦相手の札幌も「タレ」を扱うベル食品とクラブパートナー契約を締結。ファンの間では「タレダービー」と話題を呼ぶことになった。対戦日が4月1日ということも重なり、今回の小林悠の焼き肉店、「川崎フロンたれ」の着想を得たようだ。

昨年のエープリルフールでは、現カタール1部アル・ラーヤンの日本代表DF谷口彰悟(31)の“転職”でしかけた。イケメンDFが俳優に転身し、ドラマへの出演、写真集の販売が決定していると、うそとは思えない演出で話題を呼んでいた。今回もまた、ディティールにこだわる川崎Fらしく、焼き肉店の所在地の詳細情報など、うそか本当か分からない、演出で盛り上げてみせた。小林本人は、撮影当日に衣装を見て「これ作ったの? 相変わらず力いれすぎだろ!」と突っ込みながら、うれしそうだったという。ちなみに高級焼き肉店をテーマとした衣装は、フロンターレ衣装部(地元の主婦の方々)が1週間で制作したという。