J1アルビレックス新潟は5日、MF伊藤涼太郎(25)が、ベルギー1部のシントトロイデンに完全移籍することを発表した。クラブ間合意を果たしており、メディカルチェックを受けて正式契約を結ぶ。11日のホーム京都戦後、サポーターに向けてあいさつする。

伊藤は「アルビレックス新潟に加入してから1年半の間、サポーターの皆さんからたくさんの愛情を注いでいただいたことに、心から感謝しています。これまで支えてくださった皆さんと共に、たくさんのうれしい思い出も悲しい出来事も共有できたと振り返っています。特に昨シーズンは、J2優勝やJ1昇格という素晴らしい結果をつかみ、新潟全体で喜び合えたことが、本当にうれしい瞬間でした」。

「過去の自分は、J1の舞台でなかなか活躍できずにいました。そんな自分を新潟は迎え入れてくれて、出場機会をいただけたからこそ、海外クラブからのオファーが現実のものとなったと、感謝してもしきれない気持ちです。『今季はタイトルを取る』と言い続けたにもかかわらず、シーズン途中で移籍することを申し訳なく思う気持ちも強いのですが、この目標はチームメートを信じて託して、海外で挑戦してきたいと思います」。

「初めての海外挑戦となりますが、自分の活躍を皆さんに届けられるように努力を続けていきますので、これからも伊藤涼太郎を応援していただけるとうれしいです。短い期間でしたが、たくさんの拍手とご声援をいただき、本当にありがとうございました」とクラブを通してコメントした。

 

◆伊藤涼太郎(いとう・りょうたろう)1998年(平10)2月6日生まれ、大阪市出身。C大阪U-15から岡山・作陽高に進学。16年に浦和に入団するが、出場機会を得られず、17年9月にJ2水戸に育成型期限付き移籍。18年も移籍期間を延長して水戸でプレーし、J2で9得点を挙げる。19年はJ1大分に期限付き移籍。20年に浦和に復帰するが、21年7月に水戸に2度目の育成型期限付き移籍。22年にJ2新潟に完全移籍で加入するとプロ入り後、初めて全試合に出場して9得点をマークし、J1昇格に貢献。U-15、16、17、18、19の各年代日本代表。

◆シントトロイデン 1924年、ベルギー東部リンブルフ州でFCユニオンとFCゴールドスターが合併して創設。57-58年に1部リーグ初昇格。2部リーグ優勝4度。2017年に日本のネット関連のDMMグループが経営権を取得し、日本選手はこれまで計17人在籍。昨季は1部リーグ12位。本拠地のスタイエンは1万4600人収容。