日本サッカー協会(JFA)が、2日の天皇杯で名古屋に0-3で完敗した後、100人以上の浦和サポーターが、暴走したことに対して、週明けにも処分を出すことが3日、分かった。

JFA関係者によると、試合後に100から200人程度の浦和サポーターがスタンドに居座り、浦和の強化スタッフに完敗の責任を追及していた。その時、柵の向こう側にいた名古屋サポーターから“またね”のようなヤジを受けて興奮したサポーターが柵を越えて騒動になった。名古屋側には子供、女性も含め、約600人のサポーターが残っていたという。

興奮した浦和サポーターを、警備員やホーム責任者の愛知県サッカー協会関係者、名古屋関係者らが収めようとしたが、収拾が付かず、混乱を極めた。結局愛知県警のパトカーまで出動し、警察官も約50人投入され、やっと収まった。JFAは現在、緩衝帯を突破した際や暴力行為があった時の映像や画像の確保に努めている。

JFA関係者は「今のところ、殴ったりしたことはないと聞いているが、シャツが破れたりもみ合いになったりという暴力行為はあったようだ」と話した。通常、天皇杯試合会場でのトラブルは天皇杯実施委員会で調査した上で協議して処分を出すが、今回は警察が50人も出動するほど、問題が大きく発展したことから、第三者委員会を開いて、処分を出す可能性もある。

すでに浦和と名古屋から報告書がJFAに上がっており、それをもとに独自で調査を進め、委員会を開いて処分を出すまで4~7日程度かかるとみられる。JFA関係者は「通常考えられるのはクラブへの罰金と、暴走したサポーターを特定できれば、個人的な処分を出すことになる。サポーターへの処分はクラブが自主的に決める可能性もある」と話した。