セレッソ大阪小菊昭雄監督(48)がクラブ史上、日本人監督としては初の就任丸2年を迎え、その節目で会心の勝利を収めた。

2年前の21年8月26日、成績不振で事実上の解任となったレビークルピ監督から、コーチだった小菊監督がバトンを受けていた。

C大阪での日本人最長政権は西村昭宏監督の1年11カ月で、2番目が小林伸二監督の1年10カ月だった。他クラブと比較し、決して胸を張れる数字ではないものの、日本人監督が育ってこなかったクラブに、風穴をあける存在になった。

「3位、優勝争いを考えた場合、必ず勝たなければいけない試合だった。1人1人がいろんな局面でバトルをした結果が、この3-1につながった」

この日は3位名古屋に、6位C大阪が真っ向勝負を挑み、同点で迎えた後半の2ゴールで快勝した。耐えるべき時間帯に耐え、勝負どころで相手の堅守の急所を突く攻撃を披露。今季一番の内容だった6月10日神戸戦に劣らない、熱量MAXの90分間だった。

小菊監督は今季、人生と試合を絡めて、選手にこんな言葉を投げかけたことがある。

「俺らの人生の中でも絶対、波ってあると思う。俺も47年間生きてきて当然、いろんな波があった。どん底もあった。90分の試合って、それの繰り返しや。人生と一緒で、しんどい時に、バラバラにならずにみんなで乗り切る。それが大事やと思う」

この日も先制点の3分後に失点。今季何度も見せた悪癖だが、残りの時間は集中力高く、全員で挽回した。「絆」を選手に求める指揮官は、一丸で快勝へと導いた。

2連勝で勝ち点42に伸ばしたC大阪は順位こそ6位のままだが、3位名古屋と3差、首位横浜と8差、2位神戸とは7差に肉薄。昨季の5位はもちろん、過去最高の3位を上回る2位以内の成績も見えてきた。

C大阪は今季、優勝争いをする横浜や神戸を倒しても、それ以降の絶対に勝たないといけない中位以下のチームとの対戦で、取りこぼしが目立つ。13勝もしながら、一方で9敗。“お人よし”を返上しないといけない。

「我々は残り9試合、1戦必勝で戦い続けたい。どの試合も、勝ち点3を目指して、全員でいい準備をしたい」と小菊監督。今後は川崎F、鹿島、神戸と、強敵との試合が続く。故障でDF山中、MF為田、奥埜、清武ら主力の離脱に見舞われながら、小菊セレッソは正念場の9月に向かう。