横浜F・マリノスがアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の初戦で仁川(韓国)に2-4で敗戦した。セットプレーからMF西村拓真(26)とFW宮市亮(30)がヘディングシュートを決めるも、警戒していた相手の堅守速攻にしてやられ、失点を重ねた。ホームで悔しい黒星スタートとなった。

    ◇    ◇

点の取り合いで力負けした。前半8分に先制点を許す展開。相手の左クロスにDF上島が戻りながらすべり込むもクリアしきれず、軌道が変わったボールはGK一森の手をかすめてそのままゴールに吸い込まれた。37分にはFWジェルソのスピードに対応できず失点。FW宮市は「ザ・堅守速攻というチーム。カウンターに1番気をつけないと」と話していたが、警戒していた形で得点された。

2度許したリードを1度は帳消しにした。17分にMF西村が、43分にFW宮市が、ともに左CKを頭で合わせてゴール。MF吉尾のピンポイントキックだった。FWアンデルソン・ロペスら前線の強力な外国人選手が控えスタートとなる中、宮市は「とにかくチームが勝つために」と意気込んだとおり、ゴールで嫌な流れを食い止めた。

後半はより敵陣へ攻め込んだが、引いて守る相手のカウンターから外国人アタッカーを止められず。30分、34分とFWエルナンデスに決められて苦しくなった。マスカット監督は「相手の敵陣で握る時は(攻守の)切り替えを注意しないといけなかった。チームでは共有していたが、失ったところで緩くなってしまった」と厳しい表情だった。

昨年の大会は決勝トーナメント1回戦で神戸に2-3で敗戦。20年に初めて16強に進んだが、初の8強は前回の挑戦でも達成できなかった。MF喜田主将は「まだまだだとこの1発目で思い知らされた。痛みを受け入れて前に進みたい」。黒星スタートとなったが、ここからJリーグ王者の意地を見せる。【岡崎悠利】