日本サッカー協会の元会長で、相談役の川淵三郎氏(86=日本トップリーグ連携機構会長)は3日、環境配慮型システムを取り入れたグラウンド「バサラヴィレッジグリーン」(神戸市)を訪ね、ご当地クラブのヴィッセル神戸に優勝を望んだ。

現在、J1で首位に立つ神戸について、川淵氏は「優勝したことのないチームに優勝して欲しい。それは僕の基本的な考え。こんなこと言うと横浜(F・マリノス)のファンに怒られるけど、連続優勝よりは、神戸に優勝して欲しいっていうのが率直な気持ち」。素直な思いを口にした。

もっとも「今は(Jリーグ以外にも関わる)こういう立場だから、どう言おうと勝手だから(笑い)」とも。阪神・淡路大震災のあった95年に始動。経営難に陥ったこともあるクラブには格別な思いもあるようで「神戸はものすごく苦労したクラブ。多くの皆さんが動かれた過程を知っているだけに、どうしても優勝して欲しい」と熱くエールを送った。

この日、視察したグラウンドは、元日本代表FW岡崎慎司(37)らが22年に完成させたもので、雨水の循環で、表面温度を最大40パーセント低減させるシステムを導入している。