青森山田が、21年以来2年ぶり4度目のプレミアEAST王者に輝いた。前半15分、ゴール前のこぼれ球にMF福島健太(3年)が反応。プレミア今季初ゴールを挙げ、チームに流れを呼び込んだ。同42分にはDF小林拓斗(3年)がヘディングで追加点。FC東京U-18に2-0の完封勝利を収めた。

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「いつも通り青森山田らしく」。試合前、正木昌宣監督のげきが飛んだ。勝てばEAST王者、それ以外は2位川崎フロンターレU-18(神奈川)と3位尚志(福島)の直接対決の結果次第となる最終節。「青森山田らしい」堅守で相手を無失点に抑え、シュート13本と激しく攻め立て、自力でEASTを制した。

前半15分、福島はゴール前で神経を研ぎ澄ませた。ロングスローからのこぼれ球に自然と体が動き、プレミア22試合目で今季自身初ゴール。福島は「今週は絶対に決めないといけないと思っていた。すごくホッとしました」と胸をなで下ろした。指揮官も「起点になれるし、賢いので機転も利く。スペースを埋めてくれたり、チームのためにやってくれる選手」と信頼を置くトップ下が、最終節で最高の働きをしてみせた。

埼玉スタジアムで日本一をかけて10日にWEST王者・サンフレッチェ広島ユースと対戦する。16年、青森山田が初の日本一となった時の相手が広島だった。その時はPK勝ち。だが、2度目の対戦となるはずだった21年はコロナ禍で中止。次が3度目の対戦となる。福島は「(広島は)強くて、うまい。今日のままでは絶対に勝てない」と勝ってかぶとの緒を締め、「ファイナルでも絶対に決めたい」と目をぎらつかせた。

指揮官はリーグ戦で「優勝するチームは連続で失敗したらダメ」と言い続けてきたが、その言葉通り、チームは引き分けや敗戦の後は必ず勝利を収めてきた。ひとつ目のタイトルに王手をかけた。28日には全国高校サッカー選手権も開幕する。最後の最後まで成長を続け、2冠を手にする。【濱本神威】

 

○…昨年11月まで指揮を執っていた町田ゼルビア黒田剛監督(53)が、“わが子”の成長を見届けた。負ければ優勝を逃していたこの試合。「こういう勝負をずっと勝っていかないと、強さは持続できないし、結果は出てこない。青森山田である以上、乗り越えていかなきゃならない」。常勝軍団のプライドを胸に、EAST王者に輝いた選手たちを「今は正木のチームだから。遠くから見守る感じで…」と柔らかな表情で見守った。続けて「今年はすごくチャンスだと思うし、力もある。期待しています」と、ファイナル、選手権でのさらなる奮起に期待した。