近江(滋賀)が、夏の全国高校総体王者・明秀学園日立(茨城)戦を2戦連続となるPK戦で制し、初のベスト8に進んだ。

初戦となった2回戦でも総体ベスト4だった日大藤沢(神奈川)にPK勝ち。連続して格上に競り勝った。

2大会連続3度目出場の近江は、これで全国選手権通算3勝目となり、すべてがPK戦での白星。過去最高が2回戦だったが、3回戦も突破して全国のベスト8まで駆け上がった。

この日、相手の2、3人目のPKを阻止したGK山崎晃輝(2年)は「2回戦同様、自分が止めて勝つことができたが、試合内容を振り返れば自分のミスも目立ったし、失点のところもいつもの自分なら止めることできた。反省点も多かった」と、控えめに喜んだ。

試合は前半に先制点を許すなど、内容は圧倒されていた。だがギアを上げた後半8分、MF山門立侑(りう、3年)が自ら奪ったPKを決め、2戦連続ゴールで追いついた。前後半は別のチームとなって、王者の前に立ちはだかった。

山門は「前の試合もこの試合も点を取れている。まだ同点ゴールしかないので、そこから、もう1点を決めてチームを勝たせたい。ベスト8に進み、もう1つ勝てば目標のベスト4にいけるので、自分のゴールでチームを勝たせていきたい」と勇ましい。

4日の準々決勝は神村学園(鹿児島)と対戦することになった。近江が初出場を果たした20年度の第99回大会2回戦で対戦し、超高校級と評された福田師王に決勝点を奪われ、0-1で敗れている。

前田高孝監督(38)は「この前(2回戦)の前半も今日の前半も、あまり自分たちの色が出せていないのは、ちょっと心残り。次の舞台をいただいたととらえ、もう1回やっていきたい」と、静かに闘志を燃やしていた。

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