初出場の名古屋(愛知)がPK戦の末に、前回王者の岡山学芸館を下し、8強に進出した。

ロングスローから先制し、試合終了間際に失点。PK戦の勝負となった。

守護神、GK小林航大(3年)が1回戦の日章学園(宮崎)に続きPK戦で2本止め、ジャイアントキリング(大物食い)をやってのけた。

小林は全国大会前の練習で右足首をひねって負傷。取材エリアでは立つことすらままならず、椅子に座って取材に応じるほど。それでも痛み止めや座薬を飲みながら強行出場を続けている。

小林は「PKになったら絶対に2本を止めると(決めて)やっている。最後は痛みは気にしていられない。力を振り絞って止めました」と話した。

この大会の県予選の前から練習後のPK練習は部の日課。チームメートのPK練習は、GKにとって止めるための練習にもつながる。「PK練習でPKストップの質が高くなっていると感じている」と胸を張る。

私立の進学校で、小林は国立の静岡大の機械工学科を志望しており、大会期間中も1日3~4時間の勉強を続けている。

次戦は強豪の市船橋(千葉)。1回戦の日章学園戦では、U-17W杯に出場したFW高岡伶颯(2年)に得点を許さなかった。市船橋は、超高校級のエースFW郡司璃来(3年)を擁する。「郡司選手のシュートを止めてみたい。強い相手だと無失点で終わらせたい気持ちが強くなる。最終ラインの選手たちと力をあわせて抑えたい」と意気込んだ。

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