第3次キャンプ(宮崎市)3日目、ベガルタ仙台は9日、セットプレーに重点を置いてトレーニング。宮崎・延岡キャンプで左ふくらはぎを負傷したMF郷家友太(24)が、約10日ぶりにチーム練習に合流。森山佳郎監督(56)から提示された「12得点」を目指し、開幕に向けて調整を進める。

チーム練習に復帰した郷家は「3割くらい」とフル稼働にはまだまだの状態。沖縄・糸満キャンプでフィジカル強化に重点を置いたトレーニングを終え、コンディションを上げていく矢先のケガに「イヤなタイミングでのけがでもったいなかった」と振り返った。それでも「開幕まで時間はないが、できる限り10割に近づくよう回復に努めたい」と25日大分との開幕戦を見据えた。

今季は副主将に就任。昨季J2の22チーム中16位の61失点を大幅に減らすことを目標に掲げた。「失点が多いと上には上がれない。(キャンプでは)守備に重点を置いているので、自信がついてきている」と課題克服を目指す。また、「走ることで、チームとしても個人としても選択肢が広がる」と堅固な守備を支える試合中の走行距離アップを掲げ、体力強化に一層注力していく。

昨季は古巣神戸が悲願のJ1初優勝。「前所属チームの優勝は刺激になるし、今季は自チーム(仙台)で優勝の景色を見たい」と意気込んだ。昨季、チームトップの10得点をマークした郷家には他チームから多くの声がかかったというが、仙台ジュニアユース出身でチームに強い愛着を抱く郷家は残留を決意。「(チームに)残留したい気持ちもあったし、不完全燃焼なのでここ(仙台)で成し遂げたいという思いが強くなった」と覚悟を示した。今季、森山監督から求められている得点は「12」。それ以上を達成してのJ1復帰を果たすため、まずはコンディションの回復に務める。