東京ヴェルディと横浜F・マリノスによる伝統チームによる国立開幕戦は、横浜が劇的勝利を収めた。前半7分に東京VのMF山田楓喜(22)が鮮やかなFKを直接決めると、横浜は後半44分にFWアンデルソン・ロペス(30)のPKで追いついた。さらにロスタイム3分、DF松原健(31)のゴールで勝ち越した。

試合を視察した日本代表森保一監督(55)は、「まずは熱く素晴らしい試合だった。勝者とそうではない方にと分かれてしまうかもしれないけど、試合を見ているサポーターにとってはこんなに熱く素晴らしい試合はないなというくらいいい試合だったと思っています」と振り返った。

93年のJリーグ開幕カードの再現。当時、自身も現役プレーヤーだった。16年ぶりに東京VがJ1に昇格したことで再びこのカードが実現した。31年前を知る者として、この日の試合は感慨深いものがあった。「私自身はアマチュア時代から選手としてプレーをしていて、プロとしてサッカーで生計を立てられる、飯を食っていけるということを夢見ていたことが実現した瞬間がヴェルディ対マリノスの1993年のあの開幕戦だったと思いますので、そこは特別な思いがあります」。

23日から始まった開幕節を3日連続で視察した。日本代表は海外組が大半を占めるようになったが、Jリーグの重要性は変わらない。「この3日間視察させていただいて、パリオリンピック世代より若い年代の選手たちがこのJ1の選手で多くプレーしてきたなということは感じています」と所感。日本の育成組織に感謝しつつ、「もっともっと若いいい選手がJ1の舞台でプレーできることを期待しています」と話した。

93年J元年の伝説開幕戦、展開もスコアも再現 横浜が終盤逆転で勝利、東京V及ばず/ライブ詳細