開幕戦に臨んだベガルタ仙台は大分トリニータに1-1の引き分け。前半40分、MF相良竜之介(21)が先制点を挙げるも、後半38分に同点に追いつかれ、開幕戦6年連続ドロー発進となった。

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プロ初スタメンの2年目MFオナイウ情滋(23)が躍動した。前半9分、大卒ルーキーのDF石尾陸登(22)の逆サイドへのロングボールに反応。持ち前のスピードで飛び出し、ライン際のボールを拾うなど再三、攻撃にリズムをもたらした。チームは開始40分までに8本のシュートを放つも無得点。だが、ようやく歓喜の瞬間が訪れた。前半40分、相手GKからのパスを奪ったオナイウがペナルティーエリア内の相良へつなぎ、冷静に右足で先制ゴール。両手を広げ、滑り込んだ相良にイレブンが駆け寄り、喜びを爆発させた。

後半には昨季、チームトップの10得点を挙げたMF郷家友太(24)を右サイドに投入。それを受け、オナイウは今季から挑戦している左サイドへ移動。「あのスピードを使わない手はないので、いろんな場所で使いたい」と評価する指揮官の期待に応えた。だが、後半38分に同点弾を献上。その後は、アディショナルタイムの6分間で2枚のイエローカードを受けるなど、大分の粘り強さの前に冷静さを失う場面も…。それでも森山監督は「昨季は連続失点が多かったが、デビュー戦の選手もいる中、耐えてアウェーで勝ち点『1』を得られたので、そこまで悪くはない」と評価した。

これで開幕戦は15年から10年連続無敗となった。次節は3月2日、アウェーでV・ファーレン長崎と対戦する。連続でのアウェー戦となるが、勝ち点3をもぎ取り、「J2優勝」に向けて弾みをつける。