東京ヴェルディはチーム総力による“走力戦”で勝機を見いだす。城福浩監督が1日、浦和レッズ戦(3日、埼玉スタジアム)に向けて記者会見し、ハードワークを前面に押し出したサッカーを強調した。

第1節のJリーグのトラッキングデータでは、東京Vのチーム走行距離は125・6キロを記録し、鳥栖の124・2キロを抑えてトップだった。城福監督は「我々は(選手の)実績が少ない分、走らないでどうするんだ。125キロ走っているところを、トータルで128キロまで持っていければ、あともう1人がチャンスに絡むことができる。最後に対するサポート、もう5メートル、10メートル、そこにこだわりたい。それができればチャンスだったものが、大チャンスとなる」と走ることの重要性を説いた。

横浜F・マリノスとの国立開幕戦には後半44分からの2失点で逆転負けを喫したが、そこに至るまではリスク管理も徹底され、ピンチもあまりなかった。

それだけに「80分までに我々には追加点を奪えるシーンがあった。ちょっとした判断のところ、J1で勝てるのはこういうところ」とあらためて認識。1人1人が走る距離をもう少し伸ばせば、結果として「好機」で終わったものが「絶好機」へと変わってくる。

アグレッシブな攻守を掲げる東京V。城福監督の言う「もう1歩のハードワーク、もう1歩の勘どころ」が浦和戦の勝利のカギとなりそうだ。【佐藤隆志】