東京ヴェルディが16年ぶりのJ1勝利まであと一歩のところで逃した。アウェーで埼玉スタジアムで浦和を相手にFW木村勇大(23)のゴールで先手を取ったが、後半44分にPKをショルツに決められ、1-1で引き分けた。

東京Vが幸先良く先制した。前半42分、左CKを起点にボールはいったん逆サイドへ流れた。今度は右からのクロスボールをファーサイドでDF山越が頭で中央へ折り返し、両選手が競り合いこぼれ球となったところをFW木村が受け、ゴールを背にした反転ターンから右足を振り抜く。これがゴールに鋭く突き刺さり、先制点となった。

東京Vは守備をベースに相手ボールを奪うと、浦和ゴールに向かってカウンターを仕掛けた。後半15分にも縦パスを起点に右MF山田楓が縦を突き、相手の厳しいチャージを受けながら、上がってきたMF森田にパス。決定機だったが、力が入った分、シュートはゴール上へと外れた。

その後、浦和は元日本代表FW中島を投入するなど前に出てきたが、東京Vはチーム全員が体を張ってゴールを守った。左右から次々とクロスボールを受けても冷静に対応した。

チームの平均年齢は24・1歳という若いチーム。経験豊富な城福監督のもと、「誰かに頼らない」ハードワークを武器とする。5万人超で埋まった埼玉スタジアム。アウェーの雰囲気にものまれず、最後まで集中を切らさなかった。

後半42分、痛恨のプレーとなった。DF山越が浦和DF山越をファウルで倒した。同44分にDFショルツにPKを決められ、1-1。土壇場で試合は振り出しに戻った。

開幕戦の横浜F・マリノス戦に続く、後半44分のPK失点。あと一歩のところで勝利を逃し、試合は1-1でドローに終わった。

【動画】東京V先制 セットプレーから木村勇大がボレー弾

【動画】浦和、終了間際にショルツがPKを決め同点