16年ぶりのJ1を戦う東京ヴェルディが、次節9日のセレッソ大阪戦で5621日ぶりのJ1勝利を狙う。

開幕2節を終えて1分け1敗。横浜F・マリノス、浦和レッズという強豪を相手に先制点を奪いながら、ともに後半44分にPKから失点する形で勝利を取り逃している。そこで勝利へのカギとなってくるのが「追加点」。エース染野唯月(22)と同じく、2001年生まれのパリ五輪世代、FW木村勇大(23)の活躍が期待される。

京都サンガFCから期限付き移籍で加入した木村は、浦和戦で前半42分にゴールを背にしながら反転ターンからの豪快なボレーシュートをたたき込んだ。185センチ、84キロという大柄ながら万能型のストライカー。染野とのコンビで2試合連続で先発出場している。

木村は「1点取れたことで気持ちも乗っていける。あーいう形で取れたのは自分の中でも自信になった」と口にした。その上で、勝ち点3につながる「追加点」について言及した。「先制して勝っている時にもう1点奪うことが大事になってくる。結果につなげるのがFWとして大事」と浦和戦に続く、C大阪戦でのゴールも誓う。

城福浩監督は浦和戦を踏まえて「攻撃こそ最大の防御」と口にした。守る意識に入りがちな終盤にあってもゴールを目指す。勝てば2008年10月18日の大宮アルディージャ戦以来の勝利となる。韓国代表FWソン・フンミンのプレーが好きという木村が、その歴史的1勝への急先鋒(せんぽう)となる。