AFCチャンピオンズリーグ(ACL)で横浜F・マリノスと4強を争う山東(中国)の崔康熙(チェ・ガンヒ)監督が、会心の逆転劇となった川崎フロンターレ戦の再現を誓った。

準々決勝第2戦(横浜国際総合競技場)を翌日に控えた12日、公式会見に臨んだ韓国人指揮官は鋭い眼光で表情一つ変えずに話した。「川崎と横浜は違うチーム」と断った上で、「そういったチームに勝つにはたくさんの能力を駆使していかなければならない。勝たなければいけない試合。戦術をアジャストとして、次のステージに進めるように全力で戦う」と誓った。

ラウンド16では、川崎Fを相手にホームで2-3と敗れたものの、アウェーの等々力で持ち前の攻撃力が爆発。190センチの大型ブラジル人FWクリサンが2得点を奪い、4-2と快勝し、2戦合計5-4で横浜との準々決勝に進出している。

パワープレー、カウンターを主体とした攻撃で、クリサン、FWフェルナンジーニョのブラジル人選手が攻撃を担う。ただクリサンは横浜との第1戦はベンチ入りしたが出場機会なし。負傷しているようで、今回も出場は微妙なようだ。

クリサンの出場について問われたチェ・ガンヒ監督は「クリサンは大事な選手です。まだ我々のシーズン始まったばかりで長いです。出場させるかどうかは、チームでディスカッションして決めていきたい」と話すにとどめた。

その後のメディア向けに冒頭15分が公開される公式練習は、土砂降りの雨もあって、室内のウォーミングアップ室に変更。だが現れたのは選手わずか5人。ボールも持たずに談笑し、2002年ワールドカップ(W杯)日韓大会で準優勝に輝いたドイツ代表GKオリバー・カーンの像を不思議そうに眺めた。

あまりにも見慣れないシュールな光景。大会運営側が急きょボール1個を持ってくると、ようやく「鳥かご」を披露した。終始、リラックスモードの山東。横浜との大一番の結末が注目される。