前回王者の帝京が3回戦で国分寺に8-0大勝スタートを切った。前半は硬さも見られたが、エースFW宮本周征(3年)らのゴールで16強入り。2年連続の全国切符へ好発進した。

中盤で攻守のかじ取り役を担ったMF加賀屋翼主将(3年)は「初めはちょっと硬さもありましたけど、藤倉(寛)監督から『慌てずに』とは言われていたので、後半改善できた。やり続ければ前が点を決めてくれるとは思っていたので良かったです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

前回王者が実力を示して初戦を突破した。序盤からボールを握るも、相手の守備ブロックに苦しみ、なかなかゴールに迫れない。無得点が続いたが、同38分に均衡が破れる。右クロスに、中で構えた背番号10のMF久保恵音(3年)がこぼれ球に反応して右ボレー。先制に成功し、1点リードで前半を折り返す。

後半はゴールラッシュとなる。相手が前に出てきたこともあり、スペースを得た攻撃陣が躍動。同12分に左サイドを崩すと、宮本が頭で決めて加点した。さらに8番のMF杉岡侑樹(3年)が3点目を奪うと、セットプレーなども含めて後半だけで7ゴール。途中出場の選手も活躍するなど、チームの総合力で計8得点を奪い、ベスト8に進出した。

99年度大会の決勝で相まみえたカナリア軍団と都立の古豪の一戦には、OBや保護者、高校サッカーファンが約500人が集結。前半こそ拮抗(きっこう)した展開だったが、後半は地力の差がそのままスコアに反映された。

全国総体と全国高校サッカー選手権を合わせて9度の全国制覇を誇る帝京は昨年、15大会ぶりに全国出場を果たし、「名門復活」と脚光を浴びた。「大舞台へ再び」の思いは強い。加賀屋主将は「注目される分にはうれしい。そこで結果を出して、今年こそ全国優勝をできるようにしたい。(全国まで残り3試合)難しい試合になると思うんですけど、いつも通りの自分たちを出したい」と力を込めた。【佐藤成】