いわきFCが福島ユナイテッドFCとの「福島ダービー」を3-2の逆転勝ちで制した。

前半6分に先制点を許すも、同30分にMF山中惇希(24)が同点弾。同44分にFW西谷亮(22)の移籍後初ゴールで勝ち越しに成功した。福島ダービーで今季2勝を挙げており、直近は6戦負けなしで勝ち点23とし、EASTのBグループ首位を守った。

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背番号10がついに決めた。1-1の前半44分、左サイドの山中がペナルティーエリア内の山口にパス。最後は山口からのクロスに、中央の西谷が右足で決めた。いわき加入後初ゴールに「もう本当に遅いんで、『ヨッシャー』というより、ホッとした気持ち。ちょっと力が抜けたなと思います」と安堵(あんど)の表情。待ち望んだ一振りで、勝利への道筋をつくった。

今季、J1東京Vから完全移籍でいわきに加入。背番号10をつけ「この番号をもらったからには、得点で仕事をしなければいけないと思っていたので、悔しさだったり、焦りだったりいろんな気持ちがあった」。それでも、田村雄三監督(43)からは毎試合のように「足を振れ」と背中を押され、この1週間は特に相手の前に入ることを意識してトレーニングを積んだ。

福島ダービーも2戦目。西谷は東京V時代にもFC東京との「東京ダービー」を経験しており、「ダービーというものがどれだけ重いものなのか理解していますし、目の前の相手に勝つことだけを考えて臨んだ試合でした」。移籍後10試合目、大事な一戦で確かな結果を示した。その上で「攻撃の面でチームを引っ張ることは、自分がやらなければならないこと」と一層気を引き締めた。

直近6戦負けなしで、EAST-Bの首位をキープ。甲府との勝ち点3差を守った。指揮官は冷静に「横綱相撲できるほど力はないし、今まで以上に他のチームがパワーを持ってくるわけだから、それを上回る努力をしなければいけない。後半戦も1戦1戦大事に、最終的にどこにいるかが問題だ」と選手らに伝えた。頂点に立ち続けるため、最後まで前進を続ける。【高橋香奈】