浦和コーチの福田正博氏(41)が来年1月にもドイツの名門バイエルンにコーチ留学する可能性が出てきた。業務提携を結ぶバイエルンにオフ期間を利用したコーチ派遣を計画しているクラブ幹部が、福田氏が派遣の候補に挙がっていることを明かした。将来の監督として今季、コーチ入閣した福田氏にとって大きな財産となりそうだ。

 昨オフ、浦和は3人のコーチ派遣をバイエルンに依頼。両クラブで協議した結果、今年1月に土田GKコーチの短期留学が実現。今オフはフィールド選手を指導するコーチを派遣する話し合いを進めている。福田氏は今月6日のサテライト水戸-浦和戦で事実上の監督デビューも果たし、指揮官としてのキャリアをスタート。来季のバイエルンは元ドイツ代表監督のクリンスマン氏が就任するだけに、絶好のタイミングで「帝王学」を吸収することができそうだ。

 福田氏は現役時代の94年、故障のリハビリでバイエルンを訪問した経験がある。もともとイングランドのプレミアリーグに強い興味を持っており、欧州で指導者の勉強を行うことにも前向き。浦和コーチ就任後には「どの(海外)クラブで勉強するのがいいのか考えている」と話していた。浦和の藤口社長は「本人の希望次第だが、やれることはサポートしたい」と話しており、将来の浦和監督就任を目指し、着実な英才教育を受けていくことになりそうだ。