総攻撃で、磐田の壁を撃破せよ!

 13日、昇格をかけてJ1磐田との入れ替え戦第2戦に臨むJ2仙台が、必勝を期して猛攻の準備を整えた。手倉森誠監督(41)は12日、DF陣にもシュート練習を指令。第1戦のベンチ入り18人以外に、3人の攻撃的プレーヤーも遠征メンバー入りさせた。FW5人帯同に、セットプレーの秘策も準備。勝利で6シーズンぶりの昇格を飾り、J2ともオサラバする。

 昇格のラストチャンスへの意気込みが、練習場に充満した。これまで試合前日は軽めの調整だったが、この日は違った。DF陣も入り交じり、フィニッシュまでの連係を徹底的に確認。サイドからのクロスに4、5人が中央で待つ。指揮官がパワープレー要員に指名したDF岡山は「一撃の準備をした」と納得顔だ。

 居残りでCKの精度を確認したのはMF梁だ。岡山の頭めがけて、ボールを蹴り続けた。梁は「セットはすごく重要。みんな体ごとゴールにねじ込む覚悟でやらないと、勝てない」と言葉に力を込めた。

 人選にも攻撃スタイルを貫く決意が、にじみ出た。指揮官は「(選手)21人で行く。この前の試合を引き分け、やることはハッキリした。点を取って勝つ。FWを多め(5人)に連れて行く」とキッパリ。FW田中と、速さのあるMF西山、飛弾も、初戦のメンバーに加えて帯同させた。

 イレブンは「磐田の3バックの裏と、ウイングバックの裏を突ける」と口々にし、得点への自信を深めている。さらに手倉森監督は「セットプレーで特別なことをやる」とニヤリ。なにやら秘策もあるようだ。2点以上のドローでも昇格するが、選手の気持ちは必勝のみ。勝利の笛がなる瞬間まで、相手ゴールを襲い続ける。【山崎安昭】