<J1:千葉2-1大分>◇第16節◇4日◇九石ド

 600万円超の支援にも応えられなかった。大分は13連敗と90分試合でのJ1ワースト記録を更新。試合前には財政難で補強が進まない大分に対し「大分トリニータを愛する有志の会」がサポーターから募金で集めた現金と切手、合計602万469円が試合前に溝畑宏社長に贈呈された。しかし、泥沼の連敗を止めることはできなかった。

 FW高松大樹(27)は思わず目頭を押さえた。前節、鹿島戦で敗れた後、容赦ない罵声(ばせい)を浴びた。ハンドスピーカーを手に応対した高松は、激怒したサポーターから水をかけられていた。屈辱的な扱いだったが「チームのためみんな頑張っている。信じてもらうしかない」と、千葉戦での勝利をサポーターに約束した。

 しかし、序盤から中盤を支配され、サイドチェンジを多用した千葉の攻撃に翻弄(ほんろう)された。高松は「サポーターに応えることができず、申し訳ない。みんな今日の試合の意味は分かっていた。気合は入っていたが…」とうなだれた。【菊川光一】