山形の宮崎キャンプが22日、スタートし、地元出身のDF園田拓也(26)が、祖父母の見守る前で復活を誓った。2連休明けを考慮し、午前練習は400メートル×10本の持久力メニューが中心。園田は熱い視線をひしひしと感じながら走り抜いた。ピッチ脇にいたのは祖父重俊さん(79)と祖母マツコさん(75)。宮崎キャンプの際には、毎年訪れている。「(霧島連山・新燃岳の)噴火で4日間になって残念。でも元気そうで何より」。順調に仕上がっている孫の姿に、重俊さんは目を細めた。

 園田が小学校高学年のころには、重俊さんが園田をグラウンドに連れて一緒にサッカーをしていた。プロに入団するまでのルーツに、「おじいちゃん」が一役買っていた。園田は「よく学校でやってました。今でも元気そうで何より」と、祖父の言葉をそっくり返していた。

 昨季は7月に左手月状骨周囲脱臼で約2カ月、10月には左ハムストリング肉離れで約1カ月、戦線を離れ、13試合の出場に終わった。スタメンの座をつかみかけていただけに、心身ともにダメージが大きかった。「こうやって応援してくれる人がいるし、がんばるだけ」。心地よい日差しが降り注ぐ故郷で、決意を新たにした。【湯浅知彦】