C大阪は15日、日本代表FW柿谷曜一朗(24)と今季の契約を更新したことを発表した。今オフ、ドイツやイタリアを中心に欧州の複数のクラブが獲得に興味を示していたが、これでW杯ブラジル大会はC大阪に所属し出場を目指すことが決まった。自身初出場となるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を含め、国内で結果を残し、日本代表ザッケローニ監督にW杯メンバー入りをアピールする。

 日本代表の1トップの座を狙う柿谷が海外移籍への思いを封印し、C大阪からW杯出場を目指す。クラブはこの日、柿谷と今季の契約を更新したことを発表。34試合に出場し、リーグ3位の21得点を挙げた昨年の活躍が評価され、2000万円(推定)だった年俸も大幅増となった模様だ。

 柿谷は、クラブを通じ「今年もC大阪で戦うことになりました。昨年、獲得したACLの出場権を今年は優勝カップに変えたいと思います」とクラブ史上初となるタイトル獲得を宣言。「ACL、Jリーグ、ナビスコ杯、天皇杯とタイトルを取れるチャンスが4つもあるので、できれば全部とりたいのですが、1つでも多く取れるように頑張ります」と、4冠を目標に掲げた。

 今季もクラブのエース番号8を背負う。「8番の2年目として恥のないプレーをしていきたいです」。C大阪はウルグアイ代表FWフォルラン獲得も間近で、前回のW杯でMVPと得点王を獲得した強力な相棒とともに、今年もゴールを量産する。世界の舞台で豊富な経験があるフォルランとのプレーは大きな刺激となる。

 今オフには、ドルトムント、レーバークーゼン、フィオレンティナなど欧州の複数のクラブが獲得に興味を示した。柿谷自身も海外への強い思いを持っていた。だが、チームのベースが出来上がっているシーズン途中から欧州のクラブへの移籍は出場機会が激減するなどリスクがある。新たなチャレンジをすることよりも環境を変えず、日本でコンディションを高め、W杯に挑む道を選択した。

 世界の舞台で結果を残せば、柿谷のもとにはW杯後の今夏にも海外からのオファーが殺到することは確実だ。夢のW杯へ。いまは海外移籍の思いを封印する。