日本と同組のコスタリカが、屈辱的な大敗を喫した。経験豊富な守護神ケイロル・ナバス(35=パリ・サンジェルマン)が、まさかの大量失点で0-7でスペインに大敗。支配率80%超と圧倒され、ほとんどボールに触れない時間帯が多かった。攻撃陣はシュートを1本も打てず、なすすべなく負けた。27日の第2戦で日本と対戦する。

   ◇   ◇   ◇

百戦錬磨のGKナバスでさえ、スペインの猛攻を止めることはできなかった。前半11分にペナルティーエリア内中央を破られて先制点を決められる。10分後にはスペインの10番アセンシオ(Rマドリード)のシュートを両手ではじくも、ゴールに吸い込まれた。中央から、サイドからと波状攻撃が続く。前半だけで3失点、後半にもロスタイムまで勢いは続き4失点。大量7失点の屈辱を味わった。

14年ブラジル大会は全5試合にフル出場して堅守を支え、8強進出に貢献した。Rマドリードでは欧州チャンピオンズリーグ3連覇の偉業を達成したチームの中心にいた。19年9月にパリSGに移籍。ビッグクラブの守護神として活躍してきたが、今季はドンナルンマ(イタリア)に定位置を奪われ、出場機会を失っていた。試合勘が不安視されていたのは事実だが、ここまで失点を重ねるとは誰が想像しただろうか。

途中から5バックにして守備を固めたスアレス監督は冷静に大敗を分析した。

「スペインにボールを持たれ続け、我々は攻め手がなかった。このような結果になって当然だろう。相手の方が格段に強く、全てがうまくいかなかった」

サンドバッグのように打たれ続け、支配率は20%に満たない。シュートは1本も打たせてもらえなかった。欧州ビッグクラブに所属するのはナバスだけ。

日本との次戦に向け、同監督は「ドイツに勝った日本とスペインに負けたコスタリカの対決なので日本が有利と考えるのが論理的だ。もともと日本優位と思っていたが、なおさらそうなった」と自虐的に言った。