2連覇を狙うフランス、昨年の欧州選手権で準優勝したイングランドが準々決勝へ勝ち進んだ。両チームは10日(日本時間11日早朝)に4強入りを懸けて対戦する。1次リーグ(L)D組1位のフランスはFWキリアン・エムバペ(23)が2得点の活躍を見せてC組2位のポーランドに3-1で勝ち、3大会連続で8強に入った。B組1位のイングランドはA組2位のセネガルに3-0で快勝した。

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強烈な2発だった。エムバペは後半29分、まず右足で得点した。今大会、2本のPKを止めたポーランドの名手シュチェンスニのニアサイドの上を抜く一撃。ロスタイムには、再びミドルレンジから右足で、今度はファーサイドの上に突き刺した。この時点で、今大会得点ランキング1位の5得点目。W杯通算9得点。ロナウド、マラドーナの8点を抜きメッシに並んだ。 主役は今大会ここまで、取材エリアで沈黙を貫いてきた。移籍関連の質問を避けるためだとみられている。本人は、フランス連盟へ罰金を支払うことも覚悟していたという。ようやく初めて口を開き「(沈黙は)集中したい時の自分流のやり方。目標は優勝だけ。得点王、最優秀選手をとるために来たのではない。僕は勝つため、フランス代表を助けるためにここにいる」と言い切った。

まだ23歳で、2大会に出て9得点。W杯の大会通算最多得点は、出場4大会で16得点を挙げたドイツのクローゼが持っている。その大記録更新の可能性も感じさせる充実ぶりで、2連覇へチームをけん引する。