いよいよ欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝レアル・マドリード-リバプール戦が26日(日本時間27日未明)にウクライナ・キエフで行われる。

 全世界でテレビ放送される注目の一戦。リバプールのセネガル代表FWサディオ・マネ(26)が生まれたバンバリという小さな村も、村人全員がテレビにかじりつき、26日はお祭り騒ぎの1日になるようだ。

 英ミラー紙(電子版)によるとマネは「リバプールのユニホームを300着、バンバリに送ったよ。僕の家族もまだそこに住んでいるし、みんなテレビでCLを見るだろうから、ユニホーム姿で応援できるようにね。当日は働くやつは誰もいないだろうね」と話したという。

 13年前、マネ自身が村のテレビでリバプールがCL決勝を戦うところを目撃した。イスタンブールで行われたACミラン戦。リバプールは前半で0-3とリードされたが、後半にジェラード、シュミツェル、シャビアロンソがゴールを決めて同点に。最後はPK戦で勝利を飾った。その試合はマネに強烈な印象を与えた。

 当時14歳だったマネは「すごく記憶に残っているよ。リバプールファンの友だちと見ていたんだけど、0-3になったところで彼は見るのをやめてどこかへ走っていってしまった。終了後に戻ってきて、リバプールが勝ったのを信じられないようだった。いまだに信じられないんじゃないかな」。

 その友人とは現在も連絡をとっており「この前、電話した時、今度の決勝をテレビで試合を見るって言ってた。でも今回はお願いだから0-3にはしないでくれって(笑い)」という。

 マネはこの夏のW杯ロシア大会が終わった後にセネガルに帰郷し、家族や友人たちと会う予定。「できれば彼らに優勝メダルを見せることができればいいな」と意気込んでいる。

 マネが率いるセネガル代表は、W杯1次リーグH組で日本と同組。CL優勝で気を良くしてロシアに乗り込んできたら、とてつもない活躍をみせそうな気もする。アフリカ時代の話を聞くとCL決勝では頑張ってもらいたいが、W杯・日本戦ではお手柔らかにお願いしたい。【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)