バルセロナの新指揮官にクラブのレジェンドでもあるシャビ監督(41)が就任した。20日エスパニョール戦で初めてタクトを振るい1-0で勝利。初陣白星を飾った。

バルセロナ新指揮官のシャビ監督(ロイター)
バルセロナ新指揮官のシャビ監督(ロイター)

そんなシャビ監督がチームに導入した「10のルール」が厳しすぎるのではないかと話題だ。英ミラー電子版など海外メディアによると、ルールの内容は次のようになっている。


1、選手は練習開始の90分前に集合する…午前10時開始の場合、午前8時半には練習場に来る必要がある。


2、スタッフは選手よりも前に集合する…シャビ監督はスタッフに対しては練習の2時間前に集まるように要求しているという。


3、全選手はそろってランチをとる…ケガを減らし、コンディションを保つため、選手の食事も管理したいという監督の意向。


4、罰金制度…遅刻等、ルールを破った選手は罰金を支払う。ここ数年、罰金制度は廃止されていたが、シャビ監督は“恩師”グアルディオラ監督のやり方を復活させた。


5、ルール違反を繰り返すとその都度、罰金が倍に


6、試合2日前からは門限あり…試合の2日前からは深夜0時を過ぎて外出してはいけない。


7、いつでも全力で…選手は毎日の練習から100%の力で臨まないといけない。


8、ピッチ外の行動も監視される…コーチ陣が選手のオフの使い方も調査し、問題があれば指導。それでも改善されなければ罰金等が科せられる場合も。


9、選手は危険な行動は禁止…電動バイクやサーフィンも禁止されるという。


10、イメージがすべて…選手、スタッフは公衆の面前ではプロフェッショナルとしての行動に徹する。


プロとして当たり前の項目も多いが、すでにFWウスマン・デンベレが規則違反第1号になったという。デンベレは午前10時開始とされていた12日の練習で、午前8時33分に練習場に到着。わずか3分の遅刻であったにもかかわらず罰金を科せられることになった。

またシャビ監督はプレーに集中させるため、DFピケのテレビインタビューをキャンセルさせたりもしている。

このような厳しい規則導入は、チームがうまくいっている間は問題ない。だがひとたび成績が下降すると、不満となって噴出する可能性がある。

バルセロナFWウスマン・デンベレ(19年7月撮影)
バルセロナFWウスマン・デンベレ(19年7月撮影)

ただチームにはアンス・ファティ(19)やペドリ(18)、ガビ(17)ら若い選手も多く、現時点ではある程度、厳しく管理することが必要だと個人的には思う。ともかく現役時代に「ピッチ上の監督」と言われていたシャビ監督が、ベンチでも同様にスキのない采配をふるい、バルセロナを再浮上させることができるのか注目していきたい。【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)