フランス代表FWキリアン・エムバペ(23)の活躍や自身のけがの影響で、今季は存在感を示すことが難しくなっているパリ・サンジェルマンのブラジル代表FWネイマール(30)。

映像配信サービス・ネットフリックスでのドキュメンタリーや背中のタトゥーなど、プレー以外の部分で話題を集めることが多くなっている。

ネイマールはもともと背中にスパイダーマンとバットマンのタトゥーを彫っていた。そして最近になって「ドラゴンボール」の孫悟空のタトゥーを追加。この写真を自身のインスタグラムにアップすると、多くの「いいね」や好意的なコメントが集まった。日本代表DF長友佑都の平愛梨夫人もいいねを押した。

ネイマールは17-18年シーズンにバルセロナからパリSGに移籍。19点、15点、13点、9点と年々リーグ戦でのゴール数を減らし、今季は現在5得点。相手選手に激しく削られることでけがが多いのもあるが、圧倒的な成績を残しているとは言い難い。

とはいえ、ネイマールが稼いでいる金額は桁外れだ。スペイン・マルカ紙電子版などによると、ネイマールの年俸は7100万ユーロ(約92億3000万円)。さらに同FWはプーマ、カタール航空、エピックゲームズ、レッドブルなどとスポンサー契約を結んでおり、これが年間2000万ユーロ(約26億円)にもなるという。税引き前の金額とはいえ、とてつもない額だ。

同電子版によると、ネイマールの純資産は1億8200万ユーロ(約237億円)。これだけの額を持っていてプレーに対する情熱を持ち続けられるのかどうかは、筆者のような凡人には計り知れない。だがファンの1人としては、バルセロナ時代、いやサントスの一員としてクラブW杯のために来日した頃のようなギラギラとした、上しか見ていないようなプレーを思い出してほしいところだ。

パリSGは今季欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦でレアル・マドリードに2戦合計で逆転負け。ネイマールが名声を取り戻すことができるとすれば、11月21日開幕の22年ワールドカップ(W杯)カタール大会しかない。

ブラジル代表はW杯で5度優勝しているが、欧州で開催された大会で勝ったのは初優勝した1958年スウェーデン大会だけ。それ以外はチリ、メキシコ、米国、日韓で優勝カップを掲げている。カタールという“中立地”で行われる今年のW杯はブラジル代表、そしてネイマールにとって、格好の活躍の場になるはずだ。

【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)